秘書検定は独学で取得可能?準1級や2級の勉強法や対策法、勉強時間について解説
「秘書検定は独学でも取得できるの?」
と疑問をお持ちの方もいるでしょう。
秘書検定は社会人として必要な常識やマナーが身につくため、就活生や社会人にもおすすめの検定です。
今回は秘書検定の独学について、特に準1級や2級の勉強法や対策法、勉強時間などを詳しく解説します。
これを読めば、秘書検定の勉強方法がよく分かるはずです。
秘書検定の独学についてざっくり説明すると
- 2級までは独学で十分合格可能
- 面接のある準1級以上は通信講座の活用がおすすめ
- 勉強時間の目安は30〜50時間
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秘書検定とは
秘書検定は、相手に感じの良いという印象を与える「人柄育成」を目的にした検定試験です。
実務技能検定協会が主催する「ビジネス系検定」に一つで、文部科学省より後援を受けています。
秘書になりたい人に加え、あらゆる社会人に役に立つ検定です。
受験者の多くは就職での活用や社会的なマナーを身に付けることを念頭にこの検定に挑戦します。
社会人には欠かせない社会的な教養が学べる資質開発型検定のため、全ての人におすすめです。
どんな人が受ける?
公益財団法人・実務技能検定協会の公式サイトによると、秘書検定には以下のような人が受験しています。
受験者層 | 割合 |
---|---|
学生(大学生、短大生、専門学校生、高校生) | 74.4% |
会社員等 | 17.8% |
秘書 | 1.5% |
その他 | 6.3% |
データ出典:ビジネス系検定 受験者状況
上記より、受験者の約8割が学生であることが分かります。
中でも就活で活用することを目的とした大学生がおよそ4割を占めるため、就活生が受験者のメインと言えるでしょう。
男女比は1対9と言われており、女性の受験者が圧倒的に多い試験です。
また、会社員等の割合も18%程度と一定水準いるため、すでに就活を終えている社会人もこの検定に関心を持っていることが分かります。
一方で秘書の割合は1.5%と、秘書検定の受験者の中では少数派です。
独学で秘書検定2級受験はコスパがいい?
秘書検定2級の試験はマークシート方式と一部記述式で実施されます。合格率は約60%で、比較的高い水準です。
試験は年に3回実施されるため、総合的に判断すると合格しやすい試験だと言えるでしょう。
試験では社会的なマナーや敬語などが出題され、就活で大いに活用可能な内容です。
具体的には、上司に適切なサポートを行うための優先順位に関する問題などが出題されまうす。
取得がしやすい試験であるにも関わらず、実用的な内容が学べるため、コスパが良い試験だと言えるでしょう。
独学で秘書検定は受かる?
秘書検定は独学で合格することはできるのでしょうか。
秘書検定2級は独学可能
秘書検定2級に関しては、独学でも十分合格が可能な試験です。その理由は以下の4つになります。
合格率は例年50~60%
秘書検定2級の合格率は例年50〜60%で推移しています。資格試験においては中程度の難易度です。
二人に一人は合格できると考えると、比較的合格しやすい試験と言えるでしょう。
そのためきちんと試験対策を行えば、独学でも合格することができます。
正答率60%以上で合格
秘書検定の試験は「理論」と「実技」に分けられます。それぞれで60%以上の正答率を満たせば合格です。
これは他の資格試験と比較しても決して難しい合格基準ではありません。
5問中3問のペースで正解していけば良いため、独学でも十分対策が可能です。
面接の試験がない
秘書検定1級および準1級では筆記試験に加え、面接試験も行われます。
しかし、秘書検定2級までは筆記試験のみで合否が決定される試験です。
面接試験となれば様々な対策が必要ですが、2級ではその必要がありません。
マークシートが中心の筆記試験の対策だけなので、独学でも十分可能です。
参考書や問題集と同一の問題がでる
秘書検定2級では、市販の参考書や問題集の問題はそのまま流用されるケースも珍しくありません。
そのため、それらの問題演習をきちんと行えば独学でも合格することができます。
また秘書検定2級では過去問演習も有効です。
秘書検定2級の試験ではマークシート方式が出題の9割ほどを占めるため、過去問を繰り返し解けば確実に出題パターンが把握できます。
間違えた問題を中心にテキストでの復習や解き直しを行えば、類似問題を確実に押さえるだけでも十分合格圏内に入れるでしょう。
多忙で勉強時間が限られている場合は、問題集や過去問から取り掛かっても合格することは可能です。
ひっかけ問題には要注意
秘書検定2級の難易度は決して高くはありませんが、特別簡単というわけでもありません。
受験者を混同されるような選択肢を用意したひっかけ問題も出題されます。
そのため、設問の意図を正しく把握して問題に取り組むことが重要です。
それは問題演習や過去問演習を重ねるうちに自然とできるようになるので、とにかく演習量を積むようにしましょう。
秘書検定はどのように役に立つか
秘書検定は就活生が多く受験するだけあって、メリットの多い検定です。
資格は必ず見られている
近年、企業は就活の際に面接を重視していますが、資格を取得しているかどうかも必ずチェックしています。
その傾向は都心部よりも地方の企業に多く見られるものです。
また、特に競争が激しい業界では、資格を持つことで他の応募者と差別化が図れます。
秘書検定を取得していれば、社会人として一定のマナーを身に付けた人材であることも証明になるため、就活においてアドバンテージを得ることができるでしょう。
正しい敬語やマナー・常識が体得できる
秘書検定では、特に「実技」の試験において、実用的な知識を得ることが可能です。
実技は「マナー・待遇」と「技能」から出題されますが、それぞれでは以下のような内容を学びます。
【マナー・待遇】
-
電話応対
-
祝儀袋の書き方
-
葬儀での言葉遣い
-
来客対応
【技能】
-
返信ハガキの書き方
-
社内文書の書き方
このように、社会人なら是非とも知っておきたい言葉遣いやマナーなどの教養を習得することができます。
これらの教養はビジネスの場面だけでなく、日常的な場面でも役に立ちます。
会社や出会う人に好印象を与える
秘書検定は人柄の育成を目的としています。人柄の良さとは、相手に「感じがよい」と思われることです。
そのため秘書検定に合格すれば、相手に好印象を持たれる人物になることができます。
また常識的なビジネススキルが身に付くことにより、会社では上司から信頼を得られる存在になれるでしょう。
会社員の一員として節度ある行動ができるようになるため、協調性を持った人間だと評価されます。
このように就職や転職においてはメリットとなる要素が溢れており、採用されやすさにも繋がるでしょう。
さらにそれらの知識やスキルは様々な場面で役に立つため、プライベートの充実にも一役買います。
独学はテキストと過去問を揃えるだけで可能
秘書検定には公式テキストが存在します。また、他にも様々な出版社が参考書を出しています。
そのため、数ある中から自分に合ったテキストを選ぶと良いでしょう。
独学におすすめの参考書4選
秘書検定2級の独学には以下の4冊がおすすめです。
独学におすすめの参考書①
まずおすすめしたいのが「現役審査委員が教える 秘書検定2級・3級テキスト&問題集」です。
こちらは2級・3級の試験対策には最適の参考書になります。
著者は秘書検定などのビジネス系検定の運営に協力する人物であるため、信用できる1冊です。
2級と3級は出題範囲が同じであるため、同時の合格したいという人にもおすすめできます。
価格は1,210円(税込)です。
独学におすすめの参考書②
2つ目におすすめなのが、「秘書検定実問題集2級 2023年度版」です。
こちらは実務技能検定協会が編集を行う公式の問題集になります。
価格は1,650円(税込)で、早稲田教育出版から出されているテキストです。
独学におすすめの参考書③
3つ目は「秘書検定集中講義 2級」です。こちらも編集は実務技能検定協会で、2級の公式テキストの一つになります。
場面ごとのケーススタディを学ぶことができるため、2次試験対策で重要なポイントを的確に捉えることが可能です。
出版社は早稲田教育出版、価格は1,430円(税込)になります。
独学におすすめの参考書④
最後におすすめしたいのが、「秘書検定2級パーフェクトマスター (秘書検定公式受験参考書)」になります。
こちらが実務技能検定協会が編集するメインの公式参考書です。
過去問題集型のテキストになっており、過去問を通して重要なポイントをチェックすることができます。
価格は1,430円(税込)です。
忙しくて勉強時間が確保できない場合のポイント
テキストと過去問さえあれば、秘書検定2級には合格できます。
勉強法としては、テキストで学んだ部分を過去問で対策するというシンプルなものです。
勉強時間が確保しにくい場合
就活などで満足に勉強時間が取れないという人は「秘書検定クイックマスター2級」を使いましょう。
こちらも公式テキストの一つで、時間の取れない人に向けて要点を絞った構成になっています。
価格は1320円(税込)です。
社会人や一度不合格になった人
社会人は日頃の業務である程度の基礎的なスキルは身についていると考えられるため、いきなり過去問演習に入っても良いでしょう。
また一度不合格になってしまった人も基本的な知識は入っているため、再度一から勉強を始める必要はありません。
どちらの場合でも過去問演習の量をこなし、問題の形式になれることが重要になります。
1級・準1級の合格を見据える場合は通信講座を
秘書検定で1級や準1級を目指す場合には、面接試験の対策を行う必要があるため、通信講座を利用するのが良いでしょう。
資格Timesイチオシの講座である「ユーキャンの秘書検定講座」なら、秘書検定の面接試験の元審査官の方が監修されたDVDを使って当日の採点ポイントや対策のコツを学ぶことができます。
また、添削サービスや質問対応などきめ細やかなサポート体制を敷いているため、初学者の方でも取り残されることなく勉強を進めることができます。
この機会に是非チェックしてみてください。
オンライン学習も可能
オンスク.JPなら、月額980円(税抜)で様々な講座が受講し放題です。
会員登録さえ行えば、各講座の講義動画や問題演習の一部が無料体験できるサービスもあるので、試してみるのも良いでしょう。
ちなみに会員登録は最短20秒で完了します。
現在オンスク.JPでは「秘書検定2級 3級講座」が開講されています。
秘書検定試験の指導や審査経験のある講師による講義動画に加え、問題演習やダウンロード教材も付属している充実した内容です。
独学で合格するコツ
独学で勉強する際は、以下で紹介するコツを意識して行いましょう。
勉強時間や開始時期
秘書検定2級に独学で合格するには、一般的に30〜50時間の勉強が必要と言われています。
一日1〜2時間勉強すれば1ヶ月程度かかる計算なので、勉強は試験日の1ヶ月前から開始すれば良いでしょう。
試験勉強は毎日継続した方が得点アップに効果的なので、毎日1時間勉強することをおすすめします。
勉強時間の目安に20時間の幅があるのは、人によって受験前の状況が異なるからです。
すでに社会人である程度のマナーを知っている人であれば勉強は短く済むでしょうし、反対に学生ならじっくり勉強した方が良いでしょう。
勉強法・対策法
秘書検定2級は演習量が得点能力に直結する試験です。そのため、できるだけ多くの問題を解くことが重要になります。
問題集や過去問と同様の問題や類似問題が出題されることも多いため、演習を繰り返すことは有効です。
試験内容には社会人にとっては常識的なものも多いので、会社員などにとってはそれほど苦労する問題ではないでしょう。
そのため、とにかく過去問演習の量をこなすということが秘書検定2級合格の必勝法になります。
また、知識の習得には複数の五感を連動させることがおすすめです。
例えば書きながら覚えたり、声に出して覚えるなどすれば、知識の定着が捗るでしょう。
さらに間違えた問題は解説やテキストを読んで復習し、弱点の克服に努めることが大切です。
過去問演習は反復して行いましょう。最低3回は解くことで、出題パターンを体得することができます。
季節の挨拶の対策
秘書検定2級では、「○○の候」という季節の問題がよく出題されます。
そのため季節の挨拶は完璧に把握しておきましょう。
対策のコツとしては、季節を大体で覚えるのではなく、月単位で正確に記憶するのがおすすめです。
全て暗記してしまえば問題なく得点できる問題なので、演習やテキストの読み込みを通じてきちんと覚えましょう。
グラフ問題への対策
秘書検定2級ではグラフ問題も定番となります。
グラフは「円グラフ」、「帯グラフ」、「棒グラフ」、「折れ線グラフ」の4種類です。それぞれの特徴を整理しておきましょう。
グラフ問題のポイントは、「タイトルの表記」、「単位の表記」、「基点となる0の表示」、「令和○年 ○○調べ」という4つの項目を忘れないことです。
サイトやスマホアプリで対策
秘書検定の教材には、サイトやスマホアプリも存在します。
サイトで学習
サイトなら「過去問.com」がおすすめです。
このサイトでは秘書検定の問題300問に加え、膨大な過去問や予想問題を入手することができます。
正解数や残りの問題数、正当数などがリアルタイム表示されるため、本番を想定した練習や自己分析に最適です。
スマホアプリで学習
スマホアプリで試験対策を行うことも可能です。アプリを使えば移動時間や待ち時間などのスキマ時間を有効に使うことができます。
スマホアプリなら「パブロフ秘書検定2級」がおすすめです。Apple StoreやGoogle playからダウンロードしてみてください。
ただし問題によっては答えが間違っている部分があるため、注意が必要です。
秘書検定の勉強スケジュール
秘書検定2級の勉強は、以下のようなタイムスケジュールで行うのがおすすめです。
初めの1~2週目
最初はテキストの読み込みから始ましょう。後半では過去問演習に進みます。
まずはテキストを読み込む
まずは1回テキストを読み、漠然と試験内容に目を通しましょう。最初は内容を理解しようとする必要はありません。
読み終わったら再び頭から読み始め、2、3回流し読みを行います。今度は内容を意識して読みましょう。
その後何周も読み返し、6、7回目になれば熟読して内容理解に努めるのがおすすめです。
次に過去問を解いてみる
試験内容がある程度インプットできたら、過去問演習に移行しましょう。
最初は間違えが多くて当たり前なので、気にする必要はありません。
間違えた問題をきちんと復習することが重要です。該当部分をテキストで確認して知識の定着を図りましょう。
3~4週目
一度テキストに戻り内容理解を深めます。そして再び過去問演習を行いましょう。
再びテキストを読む
このパートでは、過去問演習で間違えた箇所や不安な部分を中心にテキストを読み込みましょう。
試験内容の大まかな理解に自信が出てきたら、細部にも注目して暗記を行います。
テキストの内容を全て覚えれば確実に合格できるため、そのつもりで暗記に励みましょう。
過去問をすべて解く
再度のテキスト読み込みで理解を深めたら、過去問演習に進みましょう。
何度も反復して解くのがおすすめです。
過去問演習の目的は自分の苦手部分や覚えていない箇所を発見することなので、そうして箇所を見つけたらその都度復習を行います。
試験まで余った時間に
試験直前期には以下の勉強を行うことがおすすめです。
アプリを活用する
アプリを活用して、スキマ時間を有効利用しましょう。
またテキストを持ち歩いて読み込みを行うのもおすすめです。
知識は時間と共に忘れてしまうものなので、試験直前期には再度インプットを行うと良いでしょう。
問題集を活用
演習量に不安を覚える場合は、問題集を活用するのもおすすめです。
問題集を繰り返し解くことでさらに理解が深められます。
特に記述対策や敬語などの学習に関しては、過去問演習では不十分かもしれないので、問題集で重点的に対策するのが良いでしょう。
繰り返し解く
最後は過去問を解いてテキストで復習し、再び過去問を解くというサイクルを繰り返しましょう。
このシンプルな方法が、試験に必要な知識を定着させるのには最もおすすめの手法です。
試験直前期には本番を想定して、時間を測って解くのも良いでしょう。
試験当日の対策
以下では試験本番での解答手順を解説します。
選択式は消去法
秘書検定2級の問題は、マークシート方式が大半を占めます。そのため選択式の解き方を押さえておくのは重要です。
選択式を解く際は、検討外れな選択肢から順に消していきましょう。
また、途中で答えを見つけた場合でも全ての選択肢に目を通すことが大切です。ひっかけ問題などに対応し、ミスを減らすことができます。
記述問題から解くこと
記述問題はマークシート方式よりも解くのに労力が要るため、先にこちらから片付けましょう。
重たい問題を先に終えておくことで、余裕を持って選択式に取り組むことができます。
記述式が全く捗らない場合は、ある程度で打ち切って選択式に進むのも良いでしょう。本番では柔軟な対応が必要です。
時間は余裕がある
秘書検定2級の試験時間は2時間です。十分な解答時間が与えられているため、焦って解く必要はありません。
また試験では途中退室が認められているため、多くの受験者は途中で退室するようです。
ただし少しでも得点を伸ばすために、時間が余ったとしても十分に見直しを行うことが大切になります。
満点だと思うレベルまで仕上げてから退室するようにしましょう。
答え合わせ
試験日の二日後に公式サイトにて模範解答が公開されるため、答え合わせが可能です。
2級・3級までの人は特別見ておく必要もありませんが、さらに上を目指す場合は確認しておきましょう。
自分の間違えた箇所や不安な部分をテキストで確認すると、次の級へ向けた良い予習になります。
特に記述式は公式の解答を見ることは良い勉強になるでしょう。
試験についての情報
ここからは秘書検定の受験に必要な情報をお伝えします。
試験日、試験地
試験日および試験地の詳細は以下の通りです。
試験日
秘書検定の試験は年に3回実施されます。
試験日① | 日程 |
---|---|
受験受付 | 2023年4月6日(木) ~ 5月16日(火) |
筆記(全級) | 2023年6月18日(日) |
面接(1級、準1級) | 6月下旬~8月上旬 |
試験日② | 日程 |
---|---|
受験受付 | 2023年9月4日(月) ~ 10月10日(火) |
筆記(全級) | 2023年11月12日(日) |
面接(1級、準1級) | 12月上旬~1月上旬 |
試験日③ | 日程 |
---|---|
受験受付 | 2023年12月4日(月) ~ 2024年1月16日(火) |
2級、3級 | 2024年2月11日(日) |
試験地
試験は全国各地で実施されます。具体的には北海道、東北、関東、中部、近畿、中四国、九州、沖縄の各地区です。
各地区はさらにブロック分けされており、受験者は希望のブロックを選びます。
そのブロック内に複数ある試験会場のいずれかで試験を受けることになるようです。
筆記試験会場一覧は、公式HPにて確認することができます。
秘書検定への申し込み方法
申し込み方法はインターネット申し込みと郵送申し込みの2種類があります。
インターネット申し込みの場合、支払いはクレジットカードかコンビニ店頭支払いです。どちらの方法を選ぶかで申し込みの流れが微妙に異なるため注意しましょう。
クレジットカードで支払う場合は、受験者情報とクレジットカード情報を入力するだけなので一番シンプルです。
コンビニで支払う場合なら、必要情報を入力後に表示される支払番号で受験料を納めれば完了となります。
郵送の場合、支払いは現金書留です。協会から郵送される願書に必要事項を記入し、願書と受験料を現金書留で郵送するという流れになります。
上記以外にも書店で申し込みを受け付けている場合や大学生協で願書が入手できる場合があるそうです。
申し込み方法の詳細については、こちらをご覧ください。
試験形式
試験形式および試験時間は等級によって異なります。詳細は以下の通りです。
レベル(等級) | 試験形式 | 試験時間 |
---|---|---|
1級 | 記述問題17問・2人1組面接試験(二次試験) | 筆記試験:140分 面接試験:10分 |
準1級 | 選択問題14問と記述問題9問・3人1組面接試験(二次試験) | 筆記試験:130分 面接試験:10分 |
2級 | 選択問題31問と記述問題4問 | 120分 |
3級 | 選択問題31問と記述問題4問 | 120分 |
1級
1級では筆記試験と面接試験が実施されます。筆記は全て記述式です。
1級の試験では、上司の関わる仕事を理解し、秘書としてするべきことを判断する能力が試されます。
上司が仕事をしやすいように先を読んでサポートするという、秘書としての高度なスキルが必要です。
面接試験はロールプレイング形式で、自らの人柄の良さや実践力をいかに表現できるかがカギとなります。
ちなみにロールプレイング形式とは、現実に起こる場面を想定し、複数の人がそれぞれの役柄を演じるという擬似体験のことです。
特定の事態が実際に起こった際の適切な対応能力が試されます。
課題の内容は、上司への「報告」および来客の「応対」です。
準1級
準1級では、中級レベルの秘書に必要な職務上の判断力や対応力が問われます。
こちらも筆記試験と面接試験が行われます。
筆記試験は、マークシート方式および記述式での実施です。
面接試験は1級同様にロールプレイング形式で行われます。課題は「あいさつ」、「報告」、「状況対応」の3つです。
「あいさつ」は面接番号や自己紹介などを行います。
「報告」の課題は、50字程度の文章を書くことです。
「状況対応」はパネルに表示された課題への対応力が試されます。
2級
2級では上司の身の回りの世話や手助けを、優先順位を考えながら行う能力が必要です。
要領よく仕事がこなせる秘書を目指すための試験になります。
ある程度複雑な場面設定がなされ、臨機応変な対応能力が試されます。
マークシート方式と一部記述式の筆記試験のみで、面接試験はありません。
3級
秘書および全ての社会人に必要となる基本的な職場常識が試されます。
良い人柄を持つ、つまり感じが良いと思われるにはどうすれば良いのかが問われる試験です。
秘書として気を利かせ、上司が仕事を効率良き遂行できるようにサポートする能力が問われます。
合格基準と合格率
冒頭でお伝えしたように、秘書検定の合格基準は全級で共通しており、どの級も「理論」と「実技」の観点でそれぞれで60%以上の得点を獲得することが必要になります。
また、以下は各級の合格率を表したグラフになります。
データ出典:ビジネス系検定 受験者状況
上記より、近年はやや減少傾向にあるものの、年間12万人以上の受験者を抱える人気の検定ということが分かります。
特に受験者の多い2級については合格率は例年55%を超えており、そこまで難しくない試験です。中程度の難易度と言えるでしょう。
受験料
秘書検定の各試験における受験料は以下の通りです。
等級 | 受験料 |
---|---|
1級 | 7,800円 |
準1級 | 6,500円 |
2級 | 5,200円 |
3級 | 3,800円 |
準1・2級併願 | 11,700円 |
2・3級併願 | 9,000円 |
準1級と2級、2級と3級に関しては併願が可能です。併願で出願することで、最低1つは合格できるだろうという安心感が生まれます。
出題範囲と例題
秘書検定の出題範囲は、「必要とされる資質」、「職務知識」、「一般知識」、「マナー・待遇」、「技能」の5項目です。
例題に関しては公式サイトの「問題を解いてみよう」のページで確認できます。
公式サイトでおためし過去問を解くことができる
「問題を解いてみよう」のページでは、秘書検定の例題を解くことができます。
例えば2級の「必要とされる資質」では、上司から来客は取り次がないようにとの指示にどう対応するかという問題が取り上げられています。
また「一般知識」に関する問題は、略語の正しい組み合わせを選ぶという問題です。
何級から履歴書に書いていいのか
秘書検定を履歴書に書く場合について解説します。
3級から記載してOK
秘書検定は一番簡単な3級から履歴書の記載しても問題ありません。
ただし、書くことによって大きな影響があるわけではないので、持っているなら書いておいた方が良いという程度です。
秘書検定3級では社会人としの一般教養を身に付けることができるので、取得していることは一定の評価に繋がります。
コミュニケーション能力や職場でのマナーおよび立ち振る舞いは問題ない人物だと見なされるでしょう。
たとえ秘書検定3級自体は評価されなかったとしても、検定を受ける意識の高さなどは評価の対象になる可能性があります。
いずれにせよ、履歴書の書くことでマイナスになることはないため、記載しておくのが良いでしょう。
かなり有利になるのは準1級もしくは2級から
秘書検定準1級からは難易度が上がるため、その分評価も高くなります。
また検定には面接試験もあるため、就活生にとっては実用的と言えるでしょう。面接慣れしておくことは重要です。
さらに準1級以上を取得していれば、ビジネスマンとしてのスキルがきちんと備わっていると評価されるため、即戦力として扱われます。
そのため、就職にはかなり有利に働くと言えるでしょう。
秘書検定2級でも就活には役立ちます。敬語やマナーを身に付けていることは一定のアピールになるでしょう。
2級なら面接試験がないため、気軽にチャレンジすることも可能です。
他のビジネス系検定を合わせて受験する
秘書検定に加え、他のビジネス系検定に挑戦するのも良いでしょう。
他のビジネス系検定は4種類
秘書検定以外のビジネス系検定は以下の4種類です。
-
ビジネス文書検定
-
ビジネス実務マナー検定
-
サービス待遇検定
-
ビジネス電話検定
「ビジネス文書検定」では、ビジネス文書の保管・活用法や礼儀正しい書き方などを学ぶことができます。
「ビジネス実務マナー検定」は職場での常識・マナーを身に付ける検定です。
ビジネス社会のルールやコミュニケーションスキルなど、秘書検定よりもビジネスに特化した内容になります。
また「サービス待遇検定」は、接客サービスに必要な知識やスキル、マインドを身に付けることが可能です。サービス業に従事する人には良いでしょう。
さらに「ビジネス電話検定」では電話対応の基本や感じの良い話し方などが学べます。職務だけでなく、日常にも活かせる内容です。
秘書検定の独学についてまとめ
秘書検定の独学についてまとめ
- 秘書検定2級はコスパの良い資格
- 準1級以上は通信講座できちんと学ぶのがおすすめ
- 1ヶ月程度の勉強期間が必要
今回は秘書検定の独学について解説しました。
秘書検定2級までに関しては独学でも十分合格が可能です。その際は今回紹介して勉強方法を参考にしてください。
準1級以上の取得を目指す場合は、通信講座を活用するのがおすすめです。
就活に向けた面接対策にもなるので、準1級以上を目指すのも良いでしょう。